来年(2019年)に札幌で上演予定のミュージカルで、楽しみなものが二つあります。
ひとつ目は、東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」。そしてふたつ目は劇団四季ミュージカル「リトルマーメイド」です。
東宝ミュージカル「レ・ミゼラブル」
ミュージカルと言えばコレ!「オペラ座の怪人」「キャッツ」「ミス・サイゴン」とともに「世界4大ミュージカル」と呼ぶ人もいるようです。(ミス・サイゴンを抜いて、「世界3大ミュージカル」とも言われるそうですが、いずれにしても世界的なミュージカル作品ということですね)
パンを盗んで囚人となったジャン・バルジャンが、仮出獄中に逃亡。それを追いかけるジャベール警部。そこに自分の娘のために身を売るファンティーヌその娘のコゼット、あくどいテナルディエ夫妻とその娘のエポニーヌ、革命を企てるアンジョルラスやマリウスなどの学生たちのストーリーが絡み、フランス六月暴動の大きな渦に飲み込まれていきます。
帝国劇場 ミュージカル「レ・ミゼラブル」作品紹介のページ
https://www.tohostage.com/lesmiserables/index.html
今まで東京の帝国劇場を中心に、大阪や名古屋、福岡などでは繰り返し上演されていましたが、来年札幌文化芸術劇場hitaruで上演されます。なんと、札幌公演は29年ぶりとか!
札幌市民交流プラザホームページ 「お知らせ」より「ミュージカル「レ・ミゼラブル」29年ぶり札幌公演決定!」
https://www.sapporo-community-plaza.jp/news_180818.html
劇団四季以外の作品が札幌で上演される機会は非常に少ないので、とても嬉しい!札幌文化芸術劇場hitaruが出来たことで、今後はもう少し来てくれるのかな?レミゼだけでなく、ミス・サイゴンやエリザベートなども観たいですね。
※動画は、2017年公演のプロモーションVTRです。
ミュージカル「レ・ミゼラブル」の見どころ
このミュージカルは全編歌で進められるオペラ形式です。曲のほとんどは、歌詞や歌う人が変わって何度となくリフレインされます。このリフレインが非常に効果的で、特に学生たちが革命への希望を歌う「民衆の歌」が第2幕の幕切れに繰り返されるのは、とても感動します。
それ以外にも、登場人物それぞれが明日への想いを吐露する「One Day More」や、エポニーヌの「On My Own」など、どこをとっても名曲揃い。一度聴いたら忘れられないような印象深いメロディーなので、観終わったら、そのメロディーがしばらく頭から離れなくて困ってしまうかもしれません。
私は、1999年と2013年に東京帝国劇場で、それぞれ1回ずつ観たことがあります。また、2012年公開された映画も観ましたが、その度に深い衝撃を受け、感動しました。
ジャン・バルジャンの温かさはもちろんなのですが、エポニーヌの健気さや、ジャベールの高潔さ、時にはテナルディエ夫妻のずる賢しこいところも含めて登場人物全てが愛おしく感じてしまいます。
一番心を打つのは、第二幕の学生たちの蜂起。すごくカッコいいんですけどね、でも結局何も変わらない。世の中は動かない。
その無情さが悲しくもあり、でもわずかな希望に全てを注ぐ学生たちや、それを応援する人たちがまぶしくもあり、そんな無鉄砲ともいえる行動をとることもできなくなってしまった自分が哀しくもあり…。感動の涙と一緒に、胸の中でいろんな気持ちが複雑に絡み合う場面です。
札幌公演は、2019年9月。一週間のみの限定公演。しかも、千秋楽の9月17日は、この一連の全国公演の最終日。
チケット取れるかな…?
道新プレイガイドでは、2019年2月1日~15日会員先行販売(抽選)が行われるようです。
道新プレイガイド オンラインストアより
https://doshin-playguide.jp/event/les-miserables.html
必見です!
劇団四季ミュージカル「リトルマーメイド」
北海道四季劇場のファイナル公演。これをもって劇場が閉鎖されます。
リトルマーメイドは、よく知られたディズニーアニメが原作。
劇団四季ホームページ 作品紹介「リトルマーメイド」
https://www.shiki.jp/applause/littlemermaid/
札幌公演は、2018年12月22日に開幕する予定です。
2013年に東京で初演され、その後名古屋、福岡などでも上演されています。今回は札幌と大阪の2都市同時上演。
劇団四季「リトルマーメイド」札幌公演プロモーションVTR
ミュージカル「リトルマーメイド」の見どころ
海の中を表現するためにフライングをするという演出は一見の価値ありです。
音楽は「美女と野獣」「アラジン」「ノートルダムの鐘」の、アラン・メンケン。他の作品に比べると、ちょっと薄味な感じもしますが、でも「PART OF YOUR WORLD」や「UNDER THE SEA」など馴染みやすい曲が多いです。
私は2014年に東京で1回観ました。普通に楽しく面白かったのですが、他のディズニーミュージカルなどと比べると全体的に淡い感じというか、薄味な感じがして、あまり後を引かないなと思いました。
でも、その中で第2幕にシェフが料理をする場面は、そのキャラの濃さもあってとても楽しいシーンです(本筋からはちょっと離れていますけど…)
前回観た時、正直な所「一回観たら、もういいかな?」と思っていました。
でも、最近の劇団四季は今までの作品にも、演出にブラッシュアップを加えるなど新しいことに挑戦していますし、また役者さんの層も厚くなってきています。
同じ作品なのに「前観た時よりも面白い!」ということもあったので、また改めてじっくり観てみたいと思っています。
札幌の劇場の今後
北海道四季劇場は、この作品をもってファイナル公演となりますが、その後はどうなるのでしょうか?
どこかに新しい劇場ができるのか、それとも文化芸術劇場hitaruのような既存の劇場での上演となるのか?
でも、既存劇場だと今までのような長期ロングランは難しいでしょうし、札幌公演は縮小されるのでしょうか?
私は、四季や東宝などが協力して、演劇専用の劇場を建ててほしいと思います。四季だけじゃなくてもいい。でも、ある程度のロングラン公演は観たい。そんな劇場、作ってもらえませんかね?