お天気と健康の関係

お天気と私たちの健康は、様々な面で密接に関わり合っています。

 

例えば、夏など気温が高いときには、私たちの体は汗をかきます。

これは、気温とともに体温が上がりすぎると脳の働きに異常が生じやすくなるため、汗とともに熱を発散させて、体温を一定に保つためのしくみが働くためです。

また、これを助けるために冷たい飲み物を飲みたくなったり、風通しの良い服を着たりして、私たちはお天気の変化に対応する行動を意識的・無意識的に取っています。

 

しかし、お天気の変化に体が対応しきれなくなると、体調不良になったり、場合によっては病気が悪化することもあります。

 

近年異常気象という言葉を多く聞くようになり、天気の急激な変化、極端な天候が目立つようになっています。

それにより「天気の変化に体調がついて行かない」という人も増えているように思います。

 

健康気象アドバイザーのように、お天気と健康の関係に関する知識を身につけ発信していくことは、これからさらに需要が高まってくると思われます。

気象病と季節病

・気象病

 気象病は、気象の変化によって発病したり、症状が悪化する病気のことを言います。

  例:リウマチ、神経痛、ぜんそく、心筋梗塞など

 

 例えば気温が急激に低下すると、体温を維持するために体表面の血管が収縮します。

 それによって血圧が上がるため、心筋梗塞などの危険性が高まります。

 気温の低下による血圧上昇を防ぐためには、天気予報で気温差に注目し、急激な気温差が予想される場合には、

 服装を調節するなどして、できるだけ寒さを感じにくいような工夫が必要となります。

 

・季節病

 季節病は、特定の季節に多発したり、症状が悪化する病気のことを言います。

  例:花粉症、熱中症、食中毒、肺炎、インフルエンザなど

 

 日本は四季の変化がハッキリしているので、特に体への負担は大きくなります。

 季節病の多くの場合は、予防対策を取ることで発病・悪化することを防ぐことができます。

天気を活用した「健康予報」の例

天気の情報を活用して健康に関する予報をする「健康予報」は、様々な形で発表され、活用されています。

ぜひご自身の症状に合わせた情報をご活用ください。

・日本気象協会

通常の天気予報だけでなく、花粉予報、熱中症予報、PM2.5予報などの健康予報や、桜情報や紅葉情報なども網羅していて、幅広い情報を得ることができます。

 日本気象協会ホームページ http://www.tenki.jp

 

・バイオウェザーサービス

バイオウェザーサービスは、お天気と健康の関係を研究する「いであ」という会社が運営しています。

地域ごとに関節痛、ぜんそくなどの健康予報が見られるほか、通常の天気予報、お天気に関するコラムや歳時記などの読み物も充実しています。


 バイオウェザーサービス http://www.bioweather.net

・ぜんそく天気予報

ぜんそくに関する情報のホームページ「チェンジぜんそく」にある予報です。

全国のぜんそくの発作の注意度が、毎日更新されています。

ホームページ内では、ぜんそくの症状に関する様々な情報もみることができます。


 ぜんそく天気予報  http://naruhodo-zensoku.com/forecast/index.html

・環境省大気汚染物質広域観測システム「そらまめ君」

健康予報は発表していませんが、呼吸器系の疾患をお持ちの方は、PM2.5などの汚染物質の観測数値が気になると思います。

こちらのホームページでは、それらの濃度を1時間おきに発表しています。


 大気汚染物質広域観測システム「そらまめ君」 http://soramame.taiki.go.jp