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中村屋の記録・その9「アルバイトはした方が良いか?」

アルバイトはした方が良いのか?

今回は、ちょっと踏み込んで書きますよ。

 

この仕事を行う上で気になるのは、やっぱり収入。最初の頃はまだ固定のお客様もいませんので、当然のことながら売上も収入も少ないです。

でも、生活をしていかなければならないので「アルバイトをするかどうか」を考える時が、遅かれ早かれ来ると思います。

 

仕事を始める時に、多くの方からいろんな意見を聞きました。

「最初のうちは、アルバイトしないと生活できないよ」という人もいれば、「アルバイトをしたら、そっちの方がメインになっちゃうからやめた方がイイよ」もいう人もいました。

 

どっちがいいのか?

 

私としては、やった方がいいと思います。

 

ただし「本業は足もみである」ということを忘れないようにすることは大前提ですが。

中村屋のお客様数の変遷

最初に、中村屋のお客様の数の変遷(?)を少しお話します。

 

開業して最初の頃は、目新しさもあって、お客様も多めです。

ピークは2か月目だったでしょうか。比較的忙しくて「このまま増えれば安心だ~♪」と楽観的に見ていました。(それでも、1か月あたり20人くらいでしたけどね…)

でも、その後信じられないくらいグンと減ります。

1か月の総数が、片手で数えられるくらいだった時もありました。

 

 数か月たつとその中から固定のお客様が出てきて、講座も始まって、ちょっと回復してきたところで1年目終了。当然のことながら、赤字。

 

2年目は、若干お客様も売上も増えましたが、劇的に増えたという感じではなく、やはり赤字。

 

3年目になるとお客様も増え、新しい講座のお声もいただき売り上げも増えて、初めての黒字!でもあくまでも「収支の上での黒字」ですので、これだけで生活できる状態ではありません。

 

この後も売り上げは少しづつ伸び続けましたが、劇的に改善するような状況ではなく、その状態が4年目から5年目まで続きました。

 

そして、何があったのかは分からないのですが、6年目から急激にお客様の数が増え、定期的な講座のお声もいただくようになり、売上も収益も増えて「これで安心かな」と思える状況になりました。

 

おかげさまで、その後も順調に少しづつ増えています。

ただ、自分の年齢を考えると全く不安がない状況ではないので(年齢とともに予期せぬ出費も増えますので…(^^;)

もう少し頑張りたい所ではあります。

5年目で初めて定期的なアルバイトをしました。

アルバイトの話しに戻ります。

 

最初から4年目までは、私は単発のもの以外アルバイトは行いませんでした。理由は、そちらがメインになるのを避けたかったから。

幸いなことに共稼ぎでしたし、ほんのちょっとだけ前職での貯えもありました。

 

無理に借金などをしなければ何とかなるだろうみたいに、楽観視していたこともあります。実際にギリギリの綱渡り状態でしたが、何とかなっていました…と思います(^^;いずれにしても、妻には感謝しています。

 

ただ、4年目になるとそうも言っていられなくなります。

なかなかお客様が増えない。何をやっても増えない。このころが一番大変でした。

イベントをやったり、自分で講座を企画したり、何とかしてお客様を呼びたいんだけど、梨のつぶて。

 

次第にイライラしてきて、不安が募ってきます。「どうせお客さん来ないから、今日は休みにしよう!」という悪魔のささやきに負けてしまったこともありました。

 

いよいよどうにもならなくなってきた5年目。アルバイトをすることに決めました。

 

元々夜の時間帯を希望するお客様が少なかったので、その時間を利用してコールセンターで働きました。

1日3時間×4日(または5日)

 

これがとても良くて。なんでもっと早くバイトしなかったんだろうかと後悔しました。だって、とりあえず行けばお金もらえるわけですから。(もちろん、与えられた仕事はきちんとこなしていました)

 

この安心感は、とても大きかった。

 

お金があると、心に余裕ができます。いろんなところで聞く言葉ですが、まさにその通りでした。

 

足もみの方がダメでも、とりあえず収入はある。

その余裕が気持ちを前向きにさせてくれて、逆に「足もみをちゃんと軌道に乗せたい」という想いが強くなりました。

そして、仕事がない時にはブログを更新したり、本を買って勉強したり、勉強会に参加したりして、仕事の引き出しを増やすことを心がけました。

 

 

徐々に売り上げが増え、本業へシフト

そういうことが功を奏したのか、5年目後半からちょっとずつお客様が増えて行き、週4日入っていたバイトが、3日になり、2日になり、徐々に本業の方にシフトしていきました。

 

ただ、移動のため早めの時間に仕事を切り上げる必要があったことや、シフトが決まってから足もみのご予約が入ってお断りするケースが増えてきたことなどが重なり、7年目に入った時に「そろそろ、どこかで区切りをつけたい」と思い始め、アルバイトを2か月間お休みすることにしました。

 

そこで足もみの仕事が増えたら、バイトはやめる。もし増えなかったら、引き続きバイトする。それを判断したかったからです。

 

結果は、足もみの方が増えて、バイトに行くよりも売り上げがあったため、そこでアルバイトはやめました。

アルバイトには賛成だけど、本業は何か?を忘れずに。

アルバイトをした方が良いのか?

私はした方が良いと書きましたが、その理由は「安心感」です。

 

心の余裕がない状態で焦りながら仕事をしてもいい結果は残せないように思いますし、お客様のお疲れを取ることもできないように思います。

「そういうハングリーな状態が、いい結果を残せる」という方もいるのでしょうが、私はそうではありませんでした。なので、アルバイト賛成派。

 

また、自分で考えながら行う仕事(足もみ)と、与えられる仕事(アルバイト)が両方あることで、ストレスが溜まりにくく適度に発散できたことも大きかったです。

お客様には、いろんなお仕事の方がいらっしゃるので、アルバイトで他の仕事を経験することで、悩みや心配事などを理解しやすくなるということもあるかと思います。

 

ただ、最初の方にも書きましたが「本業は足もみである」ということを忘れないことは大前提です。

足もみを続けて行くのであれば、あくまでも足もみの仕事やスケジュールを優先するべきだと思いますし、支障が出るような時間帯のバイトは避けた方が良いと思います。

 

実際、バイトの方が忙しくなり、せっかく開業したのにお店を閉じた方もいると聞きます。足もみよりも自分に合った仕事が見つかったのなら良いのですが、そうでなかったのなら、ちょっと残念な感じもします。

自営業は続けたもの勝ち!

8年目に入ってとても実感することは「続けたもの勝ち」ということ。

せっかく一生使える技術と資格を得たのですから、長くこの仕事を続けたいです。そのためには自分の生活を第一に考えたいですし、生活を守るためにはアルバイトも必要だと思います。

 

現在は、アルバイトをしなくても大丈夫だと思いますが、また状況が変われば行うことを考えますし、長期間にならないような単発のバイトなどはやってみたいと思っています。

(以前やった、選挙の時の世論調査や出口調査のバイトは、短期間で終わりますし面白かったですよ~)