お盆を過ぎ、北海道は最高気温が25℃を超える日も少なくなりました。
最低気温は10℃台になり、もうすっかり秋の雰囲気が出てきましたね。
お盆休みに実家に帰省したのですが、その時改めて「暑さ」に対する意識を変える必要があるなぁ、と思ったのでブログに書いておこうと思います。
40℃近い気温を実際に体験した。
8月13日、私は妻の実家がある福島県喜多方市にいました。
その日も朝から暑く、家の中でもクーラーのない部屋で少し動くと汗が噴き出してくるくらいでした。
午後3時くらいに用事があり外出したのですが、スマホのtenki.jpのアプリを見ると、気温が36℃!
後からその日の気象台の記録を見ると、最高気温が36.8℃。
気象台の記録と実際の街中の気温は数度差があるので、おそらくこの日実際には40℃近い気温(場所によっては超えていた可能性も)だったと思います。
暑いということは、それだけでも体力を消耗します。
実際、この日は朝からお墓参りの準備をしていたのですが、お昼過ぎには暑さで疲れて、全員で涼しい部屋で昼寝をしました。
また、夜も気温が下がらないので寝苦しく、朝起きた時には軽い頭痛がありました。
頭痛は熱中症の初期症状の一つ。「これはマズい」と思いましたが、幸いなことに、まもなく朝ご飯を食べたら治まりました(味噌汁最高!)
そんな時、テレビからは高校野球の熱戦が…。
8月13日の神戸の最高気温は36.6℃。翌14日は35.6℃(いずれも気象庁のデータによる)
スマホにインストールしているアプリからは、「運動は原則中止」というアラームが連日流れてきます。
そんな気温と同じくらいなのに、野球してて大丈夫なのでしょうか?
そして、来年の東京オリンピック。
とても心配でなりません。
毎年熱中症で死亡する人は約600~1,000人
厚生労働省が発表している「熱中症による死亡者数 人口動態統計(確定数)より」によると、平成29年は全国で635人の方が熱中症で亡くなっています。
平成26年には529人と若干少ない年もありますが、平成22年以降毎年600~1,000人前後の方がお亡くなりになっています。
ニュースでも毎年熱中症関連のニュースが取り上げられ、近年では予防を対策を呼び掛ける報道も多く目にするようになりました。
それなのに、学校現場やスポーツ大会などで熱中症で搬送されるというニュースも、毎年同じように見聞きします。
なぜ、予防対策に関する情報を入手する機会が増えているのに、同じことが繰り返されるのでしょうか。
本人の体調なども大きく影響するため、予防対策をしていてもかかることもあります。中には不可抗力ということもあるかもしれません。
しかし、もしも「以前は大丈夫だったから」という考えがあるとしたら、それは非常に危険だと思います。
以前の常識は通用しない。
2013年に健康気象アドバイザー認定講習を受けた時、講師でいらした気象予報士の村上貢司先生がこのようなことをおっしゃいました。
「異常気象が増えているのは、気候が変わってきているのに、私たちの天気に関する意識は昔のままだから」
全ての事象について当てはまるかどうかはわかりませんが、一理あると思います。そしてお天気だけでなく、医学や健康についても同様のことが言えるのではないでしょうか?
「昔はこれで大丈夫だった」「前はこれくらい平気だった」
そういう価値観や基準で物事が進むケース、日本では多くあるように思いますが、天気が変わってきているように、時代が変われば価値観や基準、常識も変わります。以前の常識がそのまま通用することは少ないのです。
もし熱中症対策や夏のスポーツに関して、「昔は大丈夫だった」「前は平気だった」という基準で動いているものがあれば、もう止めませんか?
少なくとも、このテーマに関しては、以前の常識は通用しなくなっていると、私は思います。
私も以前はクーラー反対派でした…。
私も以前は「クーラーを使うより、服装の工夫などで乗り切りましょう」という派でした。
実際、そのような内容をブログなどで発信したこともあります。
でも数年前に北海道でも35℃以上の猛暑日が続いた時から、考えを改めました。
40℃近い気温の中で、クーラーを全く使わないなんて無理です。
ましてや、その中で運動するなんて、ちょっと考えられません。
大事なのは、最新の情報を取り入れながら、考え方をアップデートしていくことなのではないかと思います。
少しずつでも変わっていけたらと思います。
例えば夏の高校野球を今すぐ止めることはできないように、全てのものをガラッと変えることは難しいでしょう。
でも、一人ひとりの意識は少しづつでも変えることはできると思います。
私も、健康に携わる仕事をしている一人として、少しでも有効な情報が発信できるように、これからも情報提供&勉強していきたいと思います。